ピザはアメリカ料理である
今週のお題「ピザ」
突然だがピザはアメリカ料理である。
ヤングからの異論が聞こえてくるが、今の50代以上にとってはアメリカ料理なのだから仕方がない。
我らがWikipediaも同じ見解だ。
基本的に、ピザはイタリア風・アメリカ風の二種類があり、イタリア風ピザをピッツァといい、アメリカ風ピザをピザということもある。
「いやいやそんなの言い方が少し違うだけじゃん」とヤングは言いそうだが、中高年にとっては発音の問題ではない。日本の食文化の歴史の問題なのだ。中高年が初めて接したのは「ピッツァ」ではなく「ピザ」だったのだ。
シェーキーズがやって来た
それまでにもピザ屋は存在していたとは思うが、多くの日本人が初めて接したのは「シェーキーズ」だろう。厚いパン生地に具をトッピング。そして何故かバイキング形式の店内、何故かディキシーランド・ジャズが流れる店内。
子供だった私にアメリカとイタリアの違いが理解できるわけもなく、ただただ欧米のお洒落な食べ物だと思うばかりであった。
ある意味、洗脳である。
シェーキーズ(Shakey's)は、アメリカ合衆国発祥のピッツェリア・チェーンである。ブランドメッセージは"We Serve Fun."。
しかし、シェーキーズはまだ序章であった。本格的な洗脳はハリウッド映画の姿をしてやって来たのだ。
ハリウッド映画がやって来た
E.T.である。
1982年にアメリカで大ヒットしたSF映画だが、日本でも大ヒット。映画の中では小学生の主人公のライフスタイルがリアルに描かれていた。郊外の住宅地、MTX自転車、スウェットパーカーの少年たち、などなど。現在のヤングにとっては当たり前の風景・グッズだろうが、1982年の地方の小学生にとっては、豊かで自由でカッコいいアメリカの姿がそこにあったのだ。
そして映画の中で少年たちがピザの出前を取るのである。
親に連れてってもらうシェーキーズとは違うピザがそこにあった。
それが宅配のピザとの出会いであった。
本物のアメリカ人はシェーキーズには行かず、出前のピザを食べることを学んだ瞬間でもあった。
しかし、E.T.の宅配ピザに大きな衝撃を受けたのは私だけではなかった。
ピザーラの創業者である。
1987年、東京都目白にピザーラ1号店をオープン。1997年、売上高・店舗数ともに業界1位となる快進撃。日本にピザ文化を定着させたと言っても過言ではないだろう。
アメリカ映画のアメリカ風ピザにインスピレーションを得て、アメリカスタイルの宅配ピザ屋を起業し、日本中に広げたのだ。
ピザはアメリカ料理だと主張しても違和感は無い!はずだ。
イタリア人も同意してくれると思うのだ。アメリカのピザとイタリアのピッツァは別の味わいがある料理だと。
今日も重箱の隅をつついてしまった。
やはり悩みはつきないのであった。