吾輩は悩むのが趣味である

悩みが尽きない人々に読んでいただきたいのです

AT限定免許はダサいのか?

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若手俳優の顔がわからない

テレビドラマを観なくなってから何年たつだろうか。もともとテレビドラマという娯楽に夢中になることが少なかった。

私の青年期を過ごした1990年代は「東京ラブストーリー」のようなトレンディードラマがちょくちょく大ブームとなり、社会現象を巻き起こしていたのだ。インターネットのない時代である。「踊る大捜査線」もカルト的なファンが生まれたことで興味を持ち、再放送でやっと観た人間である。久方ぶりにリアルタイムで視聴したドラマは「半沢直樹」くらいか。

ドラマを観ないことが何を意味しているかというと、いまどきの俳優を知らないということだ。

とは言え、バラエティー番組で喋りの面白くないヤングが喋っていると「おそらく俳優だろう」と察する程度の常識は持っている。つまり抽象概念として「フリートークが面白くないヤング=俳優」という知識はあるが、その「面白くない俳優が誰なのか?」という具体的情報は持っていないという状態である。

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さて、前置きが長くなってしまった。
いつものようにヤフーニュースで情報を摂取していたところ、知らないヤングの交通事故が掲載されていたわけである。

news.yahoo.co.jp


男ならMT免許

いまどきの俳優を知らない私なので、当然のように「伊藤健太郎とは?」というところからスタートである。そのような状態で何故このニュースに興味を持ったのかと言えば
「AT限定」論争
という問題提起がされていたからだ。
AT限定免許の私としては、見過ごすわけにはいかない。

念のため説明しておくと、AT限定とはオートマチック車のみ運転許可されている免許のことであり、対義語としてMT(マニュアル)免許が存在する。

ニュースの主旨としては、AT限定をダサいと考える層が一定数存在し、男ならMT車などとジェンダーロールに囚われた価値観のまま生存しているらしい。

「なんだよAT限定かよ、男ならMTだろ」

などと口にしようものなら、いまのご時世ではハラスメント認定まちがいない。
マニュアルハラスメント、マニュハラである。


MT免許のメリット

とはいえ、「男ならMT免許派」にも何らかの合理的な理由があるはずだ。
ネット上で調べてみたところ、目立ったメリットは以下4点に集約できそうだ。

マニュアル車オートマ車の両方に乗ることができる
・運転する楽しさがある
・アクセルとブレーキの踏み間違いが起こりにくい
・燃費が良い

社用車がMT車であったり、外国でレンタカーを借りる場合に選択肢がMT車しかない。個人的には非常に稀なケースだと思うが、そんなケースもMT免許取得のメリットになるらしい。
MT免許取得者は心配性が多いのだろうか。
ちなみに日本国内のAT車比率は、2016年時点で約98.4%に達しているようだ。

kuruma-news.jp

4年前の時点でMT車比率は1.6%。2020年現在では1%を切るであろう。100台に1台のレア車種に乗る資格を所有している事実が「かっこよさ」なのか。たしかに希少価値という観点で考えると非常に合理的な指標である。

MT免許所有者がAT限定免許をバカにする際、
「100台に1台のレア車種を運転する機会はなかなか無いし、ヨーロッパで運転する予定も無いが、念のために取得しておくのが男ってもんだろ」
という意図が隠されているのである。

なるほど。
男らしさとは心配性のことなのであるな。

すると心配性で悩むのが趣味の私は「男らしくてかっこいい」という結論になる。
なるはずだが、そんな評価を受けている実感は微塵もない。
私は鈍感なのか。
やはり今日も悩みは尽きないのであった。